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2007年10月 9日 (火)

卒業生にインタビュー ひらたたかひろ 

Col_20051116

研究所第27期卒業制作のグランプリ作品『The Trains』がバンクーバー映画祭に招待上映されました。(2005年10月) その際に撮影した風景を素材にした『slide002』が再び招待されるという珍しいケース。(2006年10月)映画祭終了直後のインタビューです。

ー映画の反応はどうでした? 被写体がバンクーバーの風景ということは伝わっていましたか?
はい、地元では有名な展望ビル(ハーバー・センター・タワー)から撮影したので。
ー反応はどうでした?
僕が上映してもらったのは、実写を元にした作品の特集プログラムでした。カナダの人たちの反応はよくわかりませんでした。でも観に来てくれた日本の作家さん達には反応が良かったです。
ーもともとイメージフォーラムに入所したきっかけも、海外での上映をしたかったからとききましたが。
募集チラシで、研究生の作品が海外で上映されているのを見て、「これしかない!」と思いました。課題作品や、卒業制作は、海外でも上映されることを目標に制作してきました。
ーひらたさんが入所された当時は、丁度海外の映画祭で日本の若手作家の作品が注目されてきたころでした。多くの作家がデジタル環境で作品を制作する様になり、広い意味でのデジタル・アニメーション作品が目立って増えてきました。もともと映像作品を作っていたのですか?
もともとはCGのプログラミングを勉強していました。就職先がCGの会社だったのですが、そこでは普段はCGアプリケーションを作ったり、公開されなかったとある映画のワンシーンのCGを下請けで作ったこともありました。銀座4丁目の交差点に、タンカーが降ってくる様な映画でした。
ーそれがいよいよ嫌になって、自分の作品を作ろうとしたのですか?
それが、すぐにそうなった訳ではないんです。4年間はその会社にいて、なんとなく日々過ごしてしまって、ある時「何をしに東京に来たんだ??」という意識が生まれて、目標を立て直した訳です。そんなときに、映像アートの世界とイメージフォーラムを知りました。
ーイメージフォーラムで上映しているような作品は以前からご覧になっていましたか?
映像作品は全く見ていませんでしたが、当時はメディアアートに興味があって美術館などでよく見に行ってました。沢山作品を見ているうちに映像にも興味を持つようになりました。イメージフォーラムに入所して奥山順市さんの作品を観た時、なんだかホッとしたのを覚えています。
ーこういうことも、アリなんだと。
僕も作りたい物をつくっていいんだ、と。
ー今回は再びバンクーバーの観客の前で新作の上映がかなったわけですが、前回と反応はちがいましたか?
去年の作品は、リズムが強調されていたので、観客が手拍子してくれたり、強い反応が返ってきました。今年は、静かに、真剣にみてくれているという感じでした。
ーひらたさんの作品は、日常の風景を、コンピュータを使って独自の世界に変えています。やはり普段から、身の回りの日常的な風景を人とは違う見方をしているのですか?
はい、日々素材を探しているような感じです。自分だけの楽しみではありますが。電車に乗ったときは窓際に立って、良い素材はないかと、流れていく風景を眺めています。電車とか最適です。こちらが動かないでいて、まわりの光景がめまぐるしく変わるから楽で
ー素材の加工や編集が複雑で、相当時間もかけていることでしょうが、あまりにつくりこまれていて、見ている人がそれに気づかないのでは?
なるべくそれに気づかないひとでも楽しめるようにはつくっているつもりです。ただ、わかる人にはわかって欲しいという気持はあります。作っている間も、不完全な部分は目立って見えるし、むしろそれを探そうと思ってみてしまいます。どうしても納得がいくまで作りたいし。
ーいくつものバージョンがあるのは、そのせい?
そうかもしれません。これはデザインを勉強していた名残だと思うのですが、観客が違えばその都度少しずつ変えたくなるのです。
ー映画や映像作品以外から影響をうけていますか?
なるべく色んな物から影響を受けようと心がけてます。例えば音楽や絵画や写真やデザインや雑誌や色々。それらを映像の世界で発展されたらどうなるのかな??と。試行錯誤している時間が好きですね。いつか、好きなアーティストのMusic Video等も作れたらいいなと思います。
ーありがとうございました。次回の作品を楽しみにしています。(聞き手:澤隆志)

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